世界で一番優しい機械 ~SOFT MACHINE~ (EXノベルズ)
スクラップド・プリンセス、ストレイト・ジャケットと
非常に奇抜で非凡な世界観、設定を披露してきた榊一郎さんの本としては
結構大人しめになってます。
人口知能に感情が芽生える(人間に近い人口知能を作る)と色々問題があるので
法律で禁止された近未来
病院のシステムを管理する人口知能に自我が目覚め
政治的に助けない方が皆幸せという特殊な患者を助ける為に
主人公でもある医者と看護婦コンビとトリオを組んで
謎の巨大組織の政治的圧力や、送り込まれた暗殺者達と対決する・・・
なんかどっかで読んだ事のあるような話にも思えるんですけど
色々と細かい所に榊節が炸裂
文章も柔らかくお茶目なギャグも少々と
若い読者、ライトユーザー向けの読み易い小説になってます。
ハッピーエンドで、ほんのりと優しい気持ちになりたい人にうってつけですよ~
Original Album Classics: Third/Fourth/Fifth/Six/Seven
初期2枚にあったサイケ・ポップ色が一掃され、インスト・ジャズロック化が進行した時代のアルバムを廉価でまとめて聴けるということで、大変お買い得なBOXです(コストダウンのため、ジャケットなどは簡素化されていて、参加メンバーのクレジットとかは一切ありませんので、そういうのが気になる人はご注意を)。
Soft Machineに対する個人的な愛着では「2nd」、聴取度では「Softs」や「Bundles」になってしまうのですが(笑)、こうして中期の作品群を聴き直してみると、エレクトリックピアノ、ベース、サックス等による反復性・ミニマル色がこのバンドの一貫した個性だったのだなぁ、と気付かされます。それぞれに聴きどころのある作品ばかりですが、かつて冗長に思えたこともある「3rd」に一番インパクトを受けたのは、自分でも意外でした。
Alive and Well
78年発表の10作目。前作発表後にアラン・ウェイクマン(sax)とロイ・バビントン(b) が脱退。新たにリック・サンダース(vln) が参加し、ベーシストはブランドXのパーシー・ジョーンズらが代打でライヴなどをこなしたが、本作録音時にはベーシストに元ギルガメッシュのスティーヴ・クックが正式参加していた。前半はメドレーになっており、スペーシーな導入部からして非常にソフツらしい。オリジナル・メンバーが一人も参加していないライヴ盤だが、あえて“らしさ”を追求したのかもしれない。2.での哀愁のギターは前作の雰囲気を踏襲してはいるものの、あっけなく終わって3.で中期のソフツっぽくなるあたり、狙ったものとしか思えない構成である。ベースの音色も印象的だ。4.はエサリッジの壮絶なプレイと柔らかなサンダースのヴァイオリンがうまく調和している。メドレーの締めくくりとなる7.はエサリッジもさることながら、サンダースの凄まじいプレイが楽しめる曲。見事なインター・プレイはセカンド・ビジョンの結成も納得のハマり具合だ。10.はサンダースのソロ、11.はどう聴いても90年代のテクノだ。この先進性は正直凄いものだと思う。曲としてもかなりの拾い物だと思う。
静と動を使い分けた素晴しい構成を聞かせる作品であり、単なるライヴ盤として捕らえるのは大きな間違い。メンバーがソフト・マシーンというグループにこだわった最後の作品として楽しむべき傑作アルバム。またエサリッジの白熱したプレイが満喫出来る作品としても重要。
本作発表後、ソフツは活動を一旦停止し、ジョン・エサリッジとリック・サンダースはセカンド・ヴィジョンを結成してアルバムを発表した。
Soft Machine (Paladin Books)
「ソフトマシーン」は三部作の中では読みやすい方。といっても基本的にはわけがわからない。むちゃくちゃな文章の中に、時々、いやにカッコイイフレーズが飛び出したりするので、つい最後まで追ってしまう。
グライズ [DVD]
輸入盤で一足先に入手しましたが、おまけのDVDがびっくり。独TV番組ビート・クラブの映像でしょうが、初めて見るものでした。ロックバンドというよりも当時の最新版のジャズという感じです。ロバートワイアットもドラムで大活躍。DVDのためだけでも買うべし。