エレファント・マン 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
もともとの映画のモチーフが深刻かつスキャンダラスで、古い宗教観も背景に、リンチ監督は120%の実力を発揮してる印象が。グロテスクさを避け、ノスタルジックな雰囲気を出すためかモノクロ映像を選び、セットや小道具など時代考証も的確に、かなり見応えのある作品。この世離れした難病、特異な運命の持ち主が、ほとんど宇宙人のように逆向きに(本当はキリスト教の枠組みで、最も虐げられた場所の人と表現したいところだが。欧米人なら、旧約聖書の皮膚病のヨブや、鞭打たれ侮蔑されるナザレのイエスを想起する)、古いイギリス社会(病が個人の運命と同一視される古代より新しく、公序良俗の考えが根付く現代管理社会よりは古い)に関わっていく位相が、逆に観客に現在形の寓話や象徴として、深刻で前向きな衝撃を与えると言ってよい。現代的病院経営の発想の持ち主のような病院の院長さえも、メリックとのわずかな対話によって人生観を変えてしまう。小学校のガキ大将のような人たちには見せ物、化け物、他人だが、トリーヴス医師(ホプキンスが好演)らには紛れなく隣人であり、投影された自分自身となる。根底にあるのはキリスト教的な愛なのだ。それゆえ、一度見ただけではとても分かり切れる映画ではない。
ミュージック・オブ・ザ・サン(初回限定盤)
Pon De Replay最高!独特なリズムとサウンドで初めて聴いたときからすごく気になっていました。ジャケットの写真はちょっとコワイ系ですが、テレビで見た本人はすごくキュートな感じの女の子でした☆リアーナは将来有望視されていて、すでに数枚のアルバムを出す契約も締結済みだとか。まだ17歳(確か)なので将来が楽しみです(^^♪是非聴いてみてください☆彡
どこかで聴いたクラシック クラシック・ベスト101
クラシック入門にはおすすめ。タイトル通りどこかで聴いた事のある曲ばかりです。ですが、音質、フェイドイン、フェイドアウトなどを考えると最高とはいい難い。曲目もベートーヴェンやバッハ、ラフマニノフなどに偏っている感じがする。価格的には安いので、入門にはうってつけだと思います。良くも悪くも聞いて次第でしょう。
シネマ・ハント (Eブックス・映画)
本書は町山智浩氏との共著である洋泉社の『映画欠席裁判1〜3』と同じ映画を論じているページがけっこうあります。
執筆した時期が近い為か、内容が似たようなものも割とあるのですが、例えば『映画〜』で「監督が嫌な奴だ」しか言わなかった<レクイエム・フォー・ドリーム>を絶賛していたり、<ファイト・クラブ>を少し違った論点(『映画〜』では「クローネンバーグに似た映画」と言っていましたが、本書では「男たちが失った獣性を取り戻そうとする映画」と町山氏の意見に近い論点で述べています)で論じていたり、私はその違いを見比べながら読みました。
もちろん本書は、今まで意識しなかった魅力や、「ダメな映画はどこがなぜダメか」に気付かせてくれるという意味で個人的には単品でも非常におススメですが、『映画〜』との比較でより幅広い視点で楽しめると思うので、双方対比読みをお薦めします。