新司法試験論文合格答案再現集上位者10人全科目・全答案〈平成22年〉
私がチェックしたかぎり、選択科目については、倒産法と知財法がほとんど。
労働法に関しては、私の見間違いでなければ、わずか1人分だけでした。
ほか、経済法、租税法、国際法なんかは0通です。
というわけで、選択科目に関しては相当偏ってます。
知財にそんなに割くなら、労働法選択者の上位合格者を選んで載せてもよかったと、個人的には思います。
ちなみに、私は経済法選択で、毎年1人分は掲載されてただけに、残念なところです。
最近、辰巳の答案回収に偏りが生じているというウワサもまんざらではないかもしれません。
というわけで、ネットでご注文される方は、いま一度自分の目で確かめてから購入されることを勧めます。
また、ハイローヤー2月号で毎年恒例の比較答案が掲載されるので、そちらを買うのもありかもしれません。
私的には再現答案をたくさん読むより、実際に起案してゼミなりでじっくり検討する作業の方が圧倒的に有意義に感じるので、
手頃なハイローヤーで済ませています。
憲法 第3版 (伊藤真試験対策講座 5)
「試験対策講座憲法 第2版」を持っています。3版を本屋で見かけたとき、「なんか厚くなってるなぁ」と思い、中身を確認してみました。すると、なんと、前版と比べ、本文部分が200p以上増えて、668pになっていました。総ページ数は驚愕の754p。中身もほぼ全章手が加えられていて、全面改訂に近い状態です。
読み直すのは大変だけど、これだけ情報が増えたのなら買おうと思い、アマゾンで購入しました。ぱっと見て、今までいまいち分かりにくかった、国民主権、表現の自由の判例、名誉毀損、プライバシー毀損、全国民の代表、などが分かりやすそうに書かれていました。その他の部分も大幅加筆されています。表現の自由の章には「インターネットと表現の自由」と言う項目も2pほどですが新たにできてます。
前版を持ってらっしゃる方でも、持っておいて損はないと思います。
民法1 第4版―総則・物権総論
新司法試験受験生としての立場からコメントさせて頂きます。
《特徴》
・初学者を意識して、分かり易い記述になっている。
・事例が豊富で、イメージが湧きやすい。
・分かり易さを保ちながらも、これまでの新司法試験に出たような論点はしっかりと網羅されている。
・改正された法人の規定に関する部分は必読(と実務家教員が言ってました)。
《注意点》
・通説、判例とは異なる自説が多いが、これだけ読んでいると、それに気付きにくい。
・これを読んだからといって論文が書けるようになるわけではない。
あまりにも有名な本ですね。
賛否両論ありますが、分かり易い内田民法シリーズは、個人的には一番好きな基本書です。
ただ、国家試験受験生は、論文問題集などで、通説・判例の論証を押さえることが必要になってくるかもしれません。