その男、有能につき。 (フラワーコミックス)
相手の男の子が、お嬢様の主人公をボディガードするお話なんですが
(これだけだとかなり説明不足で意味不明だと思いますが・・)、
こういう設定が好きな人には、かなり萌えるんではないでしょうか(笑)
最後に番外編が載ってるんですが、かっこいいだけじゃない、
相手の男の子の心理がかなり萌えました(笑)
ドラマCD 黒執事
森川さんのベルベットのような声がセバスチャンにぴったりで、とても素敵でした。
他のキャラクターも合ってていい味出しています。
お話は1巻をドラマ化してあります。まだ、単行本も2巻までですし色々後のお話に向けて伏線が貼ってある今の時点では、オリジナルはちょっと難しかったのかな?と思いました。(ネタばれしちゃうから?)もっと、色んな話が見えてきて、キャラクターの掘り下げが出来てきた頃に是非、オリジナルを出して欲しい!
「黒執事」イントロダクションのドラマCDとしては、十分だと思います。買ってよかった!!
他人を見下す若者たち (講談社現代新書)
「仮想的有能感」という中心概念を用いて現代の若者を分析している点は他のレビュアーの方も書いていますね。
私が一読して感じたのは、こうした議論は小此木啓吾の『モラトリアム人間』やダン・カイリーの『ピーターパン・シンドローム』などの焼き直しではないかということです。既に数十年以上も前に、小此木は、「かつての若者の意識が<半人前意識>を持っていることが多かったのに、現代では<全能感>(言い換えれば、<何でもやればできそうだ>という感じ)を持つことが多い」と指摘していたと思います。著者の言う「仮想的有能感」とは、細かな点での違いはあるものの、小此木の言う「全能感」と似た意味ではないでしょうか。『モラトリアム人間』『ピーターパン・シンドローム』とぜひ読み比べて比べてみて下さい。
もっとも、現代では、そうした傾向に拍車がかかってきていることは皆が実感しているとは思います。
クジラの彼
短編集です。面白かった!
図太さと可愛さをあわせ持つ女たちの恋物語にときめきました。
キラキラしたラブストーリーではなく、臭かったりトイレだったりする感じが素敵です。
海の底の潜水艦乗り夏木と冬原の恋は、性格が対照的な分その恋も対照的。
不器用な夏木の恋は思った通りというか、苦労してます。
冬原は要領のいい奴ですが、状況が大変な分、やっぱり一筋縄ではいかない恋ですね。
それでも二人ともいい恋をして、彼らなりのいい家庭をつくるのだろうと思いました。
個人的には、『国防レンアイ』の彼女の身も蓋もなさもかなりお気に入り。
求む、有能でないひと
推理小説以外でチェスタトンの本を読んだのは初めてなのですが、こりゃすごいですね。 宗教、哲学、社会学、文学、歴史、科学、ありとあらゆるテーマの中から自在に事例を引き出し、それらを自分の視点とミックス、時には峻別し、今日的な問題を(と、言っても20世紀前半のイギリスの)情け容赦なく一刀両断です。
抽象的な文章と具体的な文章と、言葉遊びと皮肉とユーモアと、ミクロの視点から一気にマクロの視点へと変幻自在、まったく独自の文章世界を創り出す−。 まさに天馬空を行くという感じで、私なんか何とかその空を行く姿を見失わない程度に追っていくのがやっとです。 それぞれのエッセイについて、テーマは理解できるし、現代日本にもまったく当てはまる一文も必ず見出せるのですが、本当に正直な感想を言えば−もう少しわかり易く書いてくれないかなあ。 ホントに言葉数が多すぎて、圧倒されてこっちは何も言えなくなっちゃうよ−という感じです。 人ごとながら、翻訳者の方はさぞ大変だったろうと思います。
ある意味、自由自在に自分の頭脳を働かせられるエッセイよりも、読者に内容を分からせなくてはならない、足かせ付きの推理小説の方が読み継がれる、という宿命を背負った作家だったのかもしれません。 とは言え、ホントにはっと胸を打たれる一文がたくさんの本ですから、読んでみてください。