彼女のカレラ 5 (プレイボーイコミックス)
JUNKでこの作家さんを知りました。この作品はJUNKとは正反対の明るい作品。しかもかなりバラエティに富んでいて、エンターテイメントとしての内容の濃さは、他のカーマンガにも見習って欲しい部分は多々あると思いました。ギャグあり、シリアスあり、ほのぼのとした話あり。車という機械に対する思いは人によって差はあると思いますが、このマンガでは興味のあまり無い人間が車という世界に入っていく模様を、日記風につづってあるので、カーマンガはちょっと読まないという方もぜひご一読を。
個人的には、カバー折り返しの著者のコメントをぜひ読んでもらいたいな、と思います。このマンガの裏に秘めた、作家の思いが垣間見えます。
サイレントメビウス DVD-BOX 1
DVD-BOXにて第一部を全部鑑賞いたしました。
自分は雑誌連載時よりの『サイメビ』ファンでしたが、その後離れていました。
その理由として、連載当初はとても面白かったのですが、
話が進んでいくにしたがい、内容が行き当たりばったりで、
うまい整合性がなく、出たとこ勝負的なところがあったからです。
少し脱線いたしますが、いい世界観を持っていながら、
その魅力を十分に発揮することができずに
物語をうまくまとめることができなかったという点では
『バスタード』の作者にも同じことが言えますね(笑)。
物語は往年のハリソン=フォードの『ブレードランナー』を髣髴とさせます。
舞台は近未来の東京で、魔法、科学で武装した特殊な警察組織と
悪魔(この物語では妖魔=ルシファー・ホークと呼んでいる)との闘い
という垂涎ものの設定と世界観を有していながら、
コミック版ではいまいちその自重に作者の方が振り回され、
十分に活かしきれていないという印象がありました。
しかし、映像版(テレビ放映版)作製に当たりその点が見直されているようで、
連載時の大筋を損なうことなく、説明不足と数々の謎を補う形で、
いい感じにまとまっていると思います。
BOX1では、一話完結タイプでAMP(主役の警察組織でアンプと読む)
のメンバーの個々の物語を用意し、
それぞれのキャラクターのバックグラウンドを紹介するとともに、
AMPの成り立ちや、なぜ妖魔と闘っているのか、なぜ妖魔が存在するのか
という物語の核心に触れる部分までが収められている。
これから第二部のBOXを鑑賞しようと思います。
レビューの続きは第二部(DVD-BOX2)でお話しましょう。
彼女のカレラ 23 (プレイボーイコミックス)
私は連載の方は読んでいないのでこの巻より先の展開については知らないのですが、読んでいて真ん中あたりでちょっと嫌な予感が漂い始めていました。所謂「フラグ」というやつでしょうか。最後の方はもう「いやいやそんな単純なフラグを立てるか?」と疑いたくなる程イヤーな予感がしていたほどです。
あと本巻において印象的なのは愛華による「運転講座」でしようか。以前も愛華が「車の運転」を語る回がありましたが、今回は運転のみに限らず「人間の社会の係わり方」にも通じるものがあると思います。凄く台詞の多い回になりますが、色々示唆にとんだ含蓄のある回だと思いました。
箸休め、お笑いパート担当は久々の響 響介登場で、まさかのサキュバス三女との係わり描かれてちょっと驚き。
ストーリーが大きく動くターニングポイントになる重要な巻だと思います。