Destiny
岡本真夜さん20枚めのシングルのタイトル曲“Destiny”は、テレビ東京系ドラマ“新・上海グランド”の日本語版主題歌です。
偶然再会したかつての愛しい人に心揺れる女性の気持ちの切なさが、ゆったりとしたストリングスの調べと共に伝わってきます。特に、有名なピアニストである倉本裕基さんがfeaturingしている曲の方では、心の奥底にまでこの切なさが沁み込んで行く感じです。
その他このCDに収録されている“La lumiere〜hi・ka・ri”は、岡本真夜さん作詞の歌詞をフランス語訳しそのまま岡本真夜さんがフランス語で歌っているのですが、外国の有名な女性singer“エンヤ”さんを思い起こすようなゆったりとした優しい感じの癒しの曲になっています。
“sunset,so sweet”は、愛しい人と2人きりで過ごす優しい時間の情景をゆったりとした調べで歌った曲です。
新たな感覚を身につけた岡本真夜さんの楽曲集を聞いてみてください!
夜の大捜査線 [DVD]
『俺たちに明日はない』や『卒業』を抑えて第40回アカデミー作品賞を獲得した名作です。今や前述の2作品が有名すぎて影が薄いようにも思えますが、作品自体を見てみると負けず劣らずに革新的な内容を持っていることがはっきり分かります。時あたかも公民権運動全盛期。この作品と『招かれざる客』(これもまた人種問題を扱った力作)でノミネートされていたS.ポワティエが、キング牧師の葬儀に出席するため、アカデミー授賞式が数日延期になったというエピソードも残っています。政治的にも熱い時代であり、映画界もまたその流れの中にいた訳です。
この映画の公開から数年後に『イージー・ライダー』や『脱出』で真っ向から描かれる南部人の頑迷さ、偏狭さですが、これもまた「金ピカハリウッド」では描かれなかった世界です。近年でもO.ストーンの『Uターン』で描かれていますが、この『夜の大捜査線』では本当にリンチが起きかねない空気が当たり前のように描かれていてリアルです。
思うにヘイズ・コードでは禁制だった女性の裸や堕胎の実態、従来のテクニカラーでは考えられない夜の陰影と画面に映り込む蝿や蛾、効果音を抑えた静寂の間と効果的に使われるR.チャールズのモータウン・サウンド(A.ヘイズの『黒いジャガー』がアカデミー歌曲賞を獲る先駆けを成したのかも)等々、この映画がニューシネマのために切り開いた地平は人種問題以外にも多々あります。しかもそれらの要素を政治劇・映像実験の段階に終わらせず、エンターテインメントに結実させている所が見事です。最も象徴的なのは赤狩りで追放されていたリー・グラントを起用した事でしょう。彼女は短い出番ながら圧倒的な演技力・存在感を示し、この作品の世界観のスケールを拡大しました。さらばオールド・ハリウッド。こういうエポック・メイキングな作品が生まれるのも、まさに1967年という熱い時代故なのだと思います。
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! [DVD]
冒頭のSATとの対決から始まり、中盤まではわりと盛り上がってなかなか面白かったと思います。
ただ後半からは物悲しい音楽の中話が進んでいき、テンポが悪いしイマイチまとまりがないような気がします。
結果全体的な印象が暗くなってしまい、見ているこっちまで重く悲しい気分になってしまいました。
また、今回の猟奇的な事件はちょっと無理に作りすぎているような気がします。
犯人たちの思想もよく理解できないしあまり現実的ではないように思いました。
真矢みき演じる沖田管理官のワンマンぶりも度を越えていて、不快に感じるほどです。
踊る〜シリーズはあくまで「楽しめる」作品であってほしいので、暗い深刻な雰囲気が漂う今回の映画はあまり好きになれませんでした。
In The Heat Of The Night (1967 Film) / They Call Me Mister Tibbs! (1970 Film): Original MGM Motion Picture Soundtrack [Enhanced CD]
「夜の大捜査線」と「続・夜の大捜査線」の過去に発売されたレコード
盤のオリジナル・サウンドトラック2枚を一枚にしたCDです。
レコード盤では入っていなかった映画の劇中音(台詞)がスコアの間に
入っております。映画の雰囲気が味わえるようになってますよ。
作曲はジャズの大御所、クインシー・ジョーンズなのでどちらもジャズ
を活かしたスコアとなってます。「夜の大捜査線」はいかにもアメリカ
南部の雰囲気が漂うタイトルで唸るような歌い方のレイ・チャールズが
歌ってます。その迫力に聞き惚れてしまいました。続編の「続・夜の大
捜査線」は小気味良いトランペットの緊張感溢れるオーケストラ編成の
粋なジャズのタイトルとなっております。本当は第3弾もありますが、
第3弾の「夜の大捜査線/霧のストレンジャー」は作曲がギル・メレ
なのでここはクインシー作品と言う事での2作品となってます。