飛び出せ!青春 Vol.2 [Blu-ray]
オレ的“最強のドラマ”の、中でも“最強のエピソード”の座を争うのが、この巻に収められている「月光仮面は正義の味方!!」である。一度心に決めたことを貫こうとするある生徒。しかし、それをすることが自らの家庭を崩壊させることにつながると知り、深く苦悩する。その生徒の悩みを前に、何もしてやれない自分の無力さに苦しむビギン。そして……。この回は鎌田敏夫氏によるシナリオ自体が名作で、それをほぼ忠実に映像化した傑作となっている。号泣する心の準備を済ませて、ごらんいただきたい。
さて、ゲスト陣の顔ぶれがにぎやかなのも『飛び出せ!』の特徴で、第1巻のカンニングの回では水谷豊がゲスト生徒として登場していたが、この巻でも犬塚弘、青い三角定規(主題歌と「青春の旅」をたっぷり歌います)、水沢有美(『俺たちの旅』の下宿屋の娘さん)、大村千吉(東宝特撮ファンにはおなじみ)、松村達雄、火野正平(当時は本名の二瓶康一で出演)、西條康彦(『ウルトラQ』の一平ちゃん)、中島ゆたか(陸上部の部員役で、初々しい姿を披露。ここまで登場順)、そして日テレ青春シリーズの立役者の一人として、他校の教師役で余裕の演技の竜雷太、さすがの名演技をみせる大女優・沢村貞子、さらには『帰ってきたウルトラマン』の人気怪獣・ブラックキング(の着ぐるみ)、といった人々(?)が彩りを添えてくれている。
彩りといえば、本倉先生を演じた酒井和歌子様の美しさ。もちろんこの頃はそんな言葉はなかったはずだが、この本倉先生こそ、まさに“ツンデレのお手本”と呼ぶべきキャラクターではなかろうか。そして高木のガールフレンド・生田みどりを演じた大田黒久美様の可憐さもまた、筆舌に尽くしがたい。加えて森下真樹(演・青木英美様)の教室での水着姿が見られるのもこの巻。というわけで、ボリュームのみならず見どころたっぷりの第2巻、お楽しみにー((c)もう中学生)。
TVアニメーション「そらのおとしもの」 エンディングテーマ・コレクション
数あるカバーアルバムの中でもひょっとして自分が聞いた中でも過去最高かも?
この手のアルバムに関しては、オリジナルの曲を変にアレンジさられたり、歌い方もその歌手の特徴を強調したような歌いをして結構期待を裏切られる場合が多いけど、このアルバムに関してはアレンジもオリジナルに忠実で、ボーカルも声優さんたちの声質が良くオリジナルの感じを壊すことなくすんなり入ってくるし、何より選曲の中で、「ワイルドセブン」、「ふり向くな君は美しい」はやられたと思いました。
最後の曲は収録されたすべての曲をノンストップで聞かせてくれるなどサービス満点!
選曲からすると30代より40代以上の年代に指示されると思います。
あの日教室で歌った 思い出の合唱曲
校内合唱コンクールにピッタリの曲が収録されています。ただ、前半に収録されている懐かしのメロディのような選曲は、我々にとっては懐かしいのですが、当然合唱コンクールを歌う中学生たちとは縁がないわけで、このCDのコンセプトが良く分からなかったです。
とはいえ、演奏の団体は皆しっかりと歌えています。同様の企画の中でも音程の安定度において、他を上回っているでしょう。渡瀬昌治の指揮による神代中学校合唱団の3曲は評価します。同じ世代の中学生による等身大の演奏ですが一生懸命歌っていました。声変わりしたばかりの男声もしっかりと歌っていますし、若々しさの良い面が歌唱に出ています。
平松剛一指揮の平松混声合唱団、辻正行指揮のクロスロード・ツインズ・ハーモニーという定評のある合唱団も登場しますのでこれらの音源としての価値は高いです。音程も正確ですし表現力もあります。中学生とは声質の違う成人の混声合唱団が歌っていますので、中学生がこのように歌うのは難しいでしょう。
岡本仁の指揮によるくにたちカンマーコールの「エトピリカ(「海鳥の詩」から)」はたっぷりとした発声で堂々とした歌いっぷりです。微妙に男声の入りが遅れますが声の魅力には参りました。中学生ではとてもここまで歌えませんから。
増田順平指揮の日本合唱協会の「流浪の民」は見事でした。歌詞は明瞭ですし、表現力はあります。今はあまり歌われなくなった曲ですが、多くの合唱人が愛唱した曲のベストの音源でしょう。
ボーナストラックの「ハレルヤ・コーラス」も楽しませてもらいました。日本フィルハーモニー交響楽団と素晴らしいコロムビア混声合唱団の饗宴、ヘンデルの偉大さを感じます。