ご臨終メディア ―質問しないマスコミと一人で考えない日本人 (集英社新書)
この本の長所
メディア、日本人の現状を鋭く暴いているところ。メディアにどっぷり浸かり自分の頭で考えない大多数の人にとっては耳の痛い内容ではあるが、本書のような「自分の頭で考えた」(普通の人が到達していないであろう)見解は貴重だ。
この本の短所
ところどころ間違いがあるところ。刑事裁判における有罪認定は「物証」がなくてもできるし(p164)、NHKの人が住居侵入罪に問われない(p155)のは、推定的承諾があるとされるからである(刑事訴訟法や刑法各論の本を読めば分かる)。それにしても、法律を持ち出すわりには、緻密じゃないんだよなぁ。
結論―短所もあるが、それを超える迫力のある対談なので、星5つ。
無境界の人 (集英社文庫)
最高です。笑
まじめ腐ってなくて、しかも本当にキチンと正しい事が事実に基づかれて
書かれています。
変に偏ってないし。
私は右でも左でもないしモリスさんの本の中にも出てくる小林よしのりさんの書も
そこそこ読んできました。
人の思想は様々だしそれを否定しませんが、mediaから発せられた発言等を真偽の程も
確かめずに鵜呑みにして 自分で考えるという事を忘れてしまった純粋まっすぐ君の
多いJapaneseは もうすこしこういう本を読んで考える事が必要では?と思います。
Globalzationを叫ぶ前にね 笑
anw he is sooo smart!
越境者的ニッポン (講談社現代新書)
中学校3年生程度の知識の持ち主と常々卑下する著者が、『クーリエ ジャポン』に現在も連載中のエッセイの再録。
1回毎にページを分けず続けるのであれば、もう少し上手くつないで欲しいところ。
日本は他国と違うとか神の国とする“ニッポン論”等、不変で固有で永遠の倫理観なり価値観の存在を信じる=原理主義に、日本は丸ごと洗脳されているのではないかとの海外居住者ならではの視点から書かれている。
確かにネイティブにも難解な英検等で英語鎖国化を続け、テロとの戦い(戦争)、イラク作戦(侵略)、米の行う虐待(拷問)と、言葉を後者の英語表現から前者の甘い日本語表現にすり替えるマスゴミにより日本は情報を遮断されているとの著者の指摘は確かで、長いものに巻かれる“お上従属メダカ民族”のまま長年い続けている。
その延長として、国連人種差別撤廃委員会より差別是正勧告を受けた事実も周知される事無く、差別発言規正法も制定せず、都知事や閣僚らが揃って差別発言を続けてもいる。
人権についても勿論鈍感で、パワハラのつけを弱者の女性側に払わせ、自分が民主主義にコストを支払う事無く被害者支援もせぬのに情動の赴くままに死刑存置を叫ぶ。
著者は質問という形での論破で、原理主義的“常識”に挑戦する。
読者が著者の考えに反対であるならば、著者のメールアドレスは公開されているので、それに対し明確な回答をぶつけてみては如何か?
またこのような疑問を多くの人が持ってこそ、連帯無く閉塞した状況が生み出した「日の丸テロリスト」も防げよう。
死刑賛同者による実行による死刑、日の丸テロリストとも、それに言及した本を私は知らない。
それだけにこれらについて更に広げた著作を書き下ろして欲しいところだ。