さよならは 言わない
久々に小田さんのしっとり系バラードを聴いた気がします。最近はドラマやCMなどのタイアップでも明るく爽やかな楽曲が続いていましたが、今作は冬に相応しい静かで趣のある曲です。
イントロから回想形式で始まり、郷愁的なフレーズが小田さんの透明感ある美声で歌われてゆく。特にサビの美しさは切なさを帯びた歌詞とメロディと共に泣けます。過去を振り返らない事が大人になる事ではなく、<過去>があるからこそ今の自分があり前に進んで行ける…そんな強く切実な想いを内包したような深い楽曲。その中には多分大切な‘誰か’の存在があって、会いたいけれど会えない淋しさもある。誰もが心に持っているような切なさがある。
晴れた日の美しい青空の下よりも、息が白く凍るような寒さの中を一人散歩する時に聴きたくなりますね。小田さんの歌って秋、冬の季節が一番似合うと思うのは私だけでしょうか(^^)発売が楽しみです。
指先の戦慄 (角川ホラー文庫)
無視する女・左手の記憶・尽くす女・歯と指・返す女・結ぶ女
頼まれた男・緊急連絡網・捕らえられた声・戻って来る女
の10の短篇から成る恐怖小説集です。
既に他の単行本に収録されていて読んでしまった短篇も多くあり物足りなかったですが、
初めて読まれる方には新鮮な恐怖を味わえる作品集になっていると思います。
著者得意の日常から探し出したテーマに非日常的な事態が訪れた時の人間の心の動きが
リアルに描かれていて、面白かったです。
暑い夏にこの作品集は涼しくなれるかも…
トライアングル
ドラマを全く度外視して小説での評価をすると、
どことなく頼りなげなストーリーという印象です。
本筋とは直接関係ないかもしれませんが、
ヒロイン・サチの本当の母親が娘を捨てた理由に納得がいかなかったことや、
主人公・亮二とサチがどこに惹かれあったかが見えてこなかったことなど、
気になる点がいくつかありました。
当時の担任のエピソードは起承転結がはっきりしていて、
素敵だなと思いました。
でもこれはあくまでもサイドストーリーですから、
メインをもう少し丁寧に描いてほしかったです。
最後に犯人を突き止めるわけですから、
なぞ解きを中心に組み立てたほうが、よかったのではと思いました。
推理物としては緊張感に欠けていたように感じました。
三橋美智也民謡ベスト第五集 中国/四国/九州編
三橋美智也がうたう民謡のCDです。1〜5集あります。流行歌では感じる事のできない本来の民謡歌手三橋美智也の魅力を感じさせてくれる貴重なCDだと思います。三橋美智也ファンなら購入したいCDだと思います。