J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 1巻&2巻 [DVD]
2002年2月に収録された、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)の《平均律クラヴィーア曲集》の2枚組DVDです。内容は…
DVD-1
●曲集 第1巻より〜:
○第1番 ハ長調、BWV.846〜第12番 ヘ短調、BWV.857(ピアノ:アンドレイ・ガヴリーロフ)
○第13番 嬰ヘ長調、BWV.858〜第24番 ロ短調、BWV.869(ピアノ:ジョアンナ・マグレガー)
DVD-2
●曲集 第2巻より〜:
○第1番 ハ長調、BWV.870〜第12番 ヘ短調、BWV.881(ピアノ:ニコライ・デミジェンコ)
○第13番 嬰ヘ長調、BWV.882〜第24番 ロ短調、BWV.893(ピアノ:アンジェラ・ヒューイット)
です。客を入れてのコンサートではなく、無人のリサイタルです。1曲毎に舞台・照明・演奏者の服装が異なっているのが特徴で、その演出も見所です。ただ、個人的には、第2巻の8・10・21番などの演出が鼻につきます。
演奏そのものはどれも高水準で、映像もクリアです。聴いて楽しい、観て楽しいこのDVD。音楽を愛する全ての人にお薦めします。
Harrison's Principles of Internal Medicine, 18th Edition (2-volume set)
Harrisonの素晴らしさは今さら書くまでもありません。
英語は比較的簡明で、非常に良くまとまっています。
ただ、でかいし重い。持ち歩けません。
18th editionにはiPad版があり、私はそちらを購入しました。
highlightやannotationも付けられるし、検索が圧倒的に便利。iPad 3rdの精彩液晶で読めます。
またiOS5の長押し辞書機能が使えるので、読むスピードがかなり上がります。
$199.99なので値段的には少し安い程度ですが、iPad持ちであればおすすめです。サイズは1.2GB程度です。
冨田勲の世界~オリジナル紙ジャケットBOX(紙ジャケット仕様)
コンピュータミュージック(この表現が妥当かどうかはともかく)の先達が、ほかならぬ冨田勲氏です。当時その使い方や存在意義すら分からなかった「シンセサイザー」をたくみにあやつり、初めて音楽作品として成功させた、氏の集大成が本作です。往年のクラシックの名曲を、氏の独特のアプローチで表現しています。ドビュッシーの「月の光」「雪は踊っている」といった印象派の小品から、ベートーベンの「第9交響楽」といった大作まで、冨田氏のシンセサイザーへの思いも一緒になって聴くことができます。
私が初めて冨田作品に触れたのは今から25年以上前。氏が小松左京氏と対談しているラジオ放送でした。そこで紹介された氏の処女作である「銀河鉄道の夜」やオネゲルの「パシフィック231」などは、童謡や歌謡曲しか知らなかった私に大きな衝撃を与えてくれました。すでにYMOがデビューし、コンピュータミュージックは認知されていたのですが、「コンピュータが奏でる音楽」という印象の強かったYMOに比し、冨田氏は「コンピュータだからこそ表現できる音色(おんしょく)」に強く注目し、クラシックの「近代の表現者」として努力まい進していたことに感銘を受けたものでした。
冨田氏はシンセサイザーでの作曲のほかに、宇宙から電磁波として送られてくる音源の収集、ドナウ川やニューヨークでの野外ライブなど、貪欲に「音の魅力」をアピールしてきました。本作を聴くと、「音の魅力」のとりこになってしまいます。その手段としてシンセサイザーがあるのであって、決してシンセサイザーの電子的な音が主役になっているのではないことを感じ取ることができるでしょう。
コンピュータミュージックの先達の試行錯誤と、その後の音楽界に与えた影響を考えながら聴いてみてください。そして「音の魅力」を味わってみてください。クラシックの名曲たちが新たな生命を吹き込まれ、近代に再び登場し、音遊びを楽しんでいるような印象を受けると思いますよ。