普天間の謎―基地返還問題迷走15年の総て
守屋元次官の「交渉秘録」もあわせて読むと、バランス感覚をもって人間関係などの背景も含めて、普天間問題への理解を深めることができます。
それにしても、本としてはちょっと。
書き散らし感がつよい。研究資料としてはいいのでしょうが、一般の日本人が読むものとしては情報が細かすぎてついていけないところが多々あります。
(と、一般日本人のわたしは感じました・・・)
これは出版社側の責任もあるのでしょうが、著者がどういう意図やどういった人たちをターゲットにこの本を世に出したのか、詰めきれていない感じがしました。
日本の安全保障のために沖縄がおおきな負担を背負ってきた歴史について、すべての日本人が当事者意識を持たなければなりません。
しかし、学者のエゴ?で500ページ以上もコマゴマと書かれては、理解する気も失せてしまうのでは。 文章も読みにくいです。
この分野では第一人者である立場のかたであるだけに、より多くの人に読んでもらう工夫がもう少しほしいと感じました。
面白南極料理人 (新潮文庫)
南極大陸の内陸にある孤立した基地。この閉塞感のある中で男数名が1年も一緒に過ごす。これは正直ものすごいストレスだと思います。それを緩和するのが酒であり、料理。隊員の精神的部分を支え続けた料理を軸に、それを取り巻く出来事・ドタバタ話。堅苦しく無く、楽しく読めた。
ただ、ちょっと露骨過ぎる個人への文句。これはもうちょっとオブラートに包んで欲しかったかな。