名将に学ぶ 世界の戦術 (図解雑学)
攻撃、防御、撤退などコンセプトに沿って様々な戦術と名場面が紹介されています。
山崎の合戦等有名な場面はもちろん、占守島の戦いといったあまり知られていないものまで紹介されています。各ページが2色刷りで見やすく、戦場の地図や婦人のみならずその当時使用されていた武器が紹介されていたりもしてみどころが多くあります。
ボリュームが結構あり、長く楽しめると思います。
また、巻末では索引があり、知りたい人物が関わった戦がどのページに収録されているかすぐにわかるので、知りたい戦術がすぐにわかるよう配慮されています。1500円の値段以上に楽しめる本だと思います。
戦時輸送船ビジュアルガイド〈2〉日の丸戦隊ギャラリー
輸送船の数が足りない。
建造しようにも生産能力が低い。
非力な護衛能力故、アメリカ潜水艦の跳梁に全く無力。
更には日本陸軍と海軍の確執、縄張り争い。
あふれるほどの困難と混乱と非効率の中で、現場の輸送船たちは苦悩する。
その姿が痛いほど良く分かる。
イラスト、模型、図版、多数。
「戦時輸送船ビジュアルガイド1」と合わせて、是非。
補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)
30年近く前の名著がようやく、しかも文庫として刊行されてことを素直
に喜ぶべき。原書房版と内容に違いはなく(改訳されたわけでもないの
で)、著者名がクレヴェルト→クレフェルトに変わったことと、最後に
クレフェルトについての解説が付加されたことぐらいか。2004年に第二
版が出ているようなので、できればこちらのほうで翻訳出版してほしか
ったというのは欲張りすぎだろうか。
この本についての価値は言うまでもない。通常の戦史からでは知りえな
いことを知り、また見ることができる。とりわけ第一次・第二次世界大
戦について、アーヴィングやタックマンの本と併せて読んでみてほし
い。